【コロナ下の受験】オンライン大学院入試体験記 (令和3年度入試)

はじめに

大学院生活が始まり今日で2週間。オンライン講義にも慣れた。画面越しでの講義とディスカッションは「オン⇔オフ」の切り替えがスムーズにでき、メリハリがついて心地良い。対面のように「ずっとオン」の状態でなくて良いので、疲れも少ない。いかに通学することが疲労を蓄積させるのか気づかされる。

また、オンデマンド配信が主だった学部時代とは異なり、大学院での講義はほとんどがオンラインディスカッションで行われているのも良い。やはりオンデマンド動画を漫然と見ているだけだと気が緩みがちである。これに関しては以下の記事でも触れた。

さて、コロナの蔓延は収束の見通しがなく、私は「今年度の入試もオンラインで行われるのでは」と思っている。コロナという突発的事態によりオンライン入試を経験せざるを得なかった者として、後続のオンライン入試受験者に向け、ここに私の体験記を記しておく。参考にしていただければ幸いだ。

Stay Home状況での大学院入試

入試対策(コロナ前)

私が受験を予定していた大学院では、例年2日間に亘って対面での入試が行われていた。1日目に筆記(小論文・英語)、2日目に面接の一般的スケジュール。英語のテストはTOEFL-ITPの受験だったため、専用の対策が必要だった。

そのため、TOEFL-ITPのテキストを4冊ほど買い集め、徹底的に周回。苦手分野だったリスニングは毎日音声を聞いて勉強した。一方、小論文対策として、専攻から出されている書籍の熟読を開始した。

入試形態の変更 ⇒ 入試内容の変更

2020年8月が入試日だったのだが、2020年3月に拡大したコロナの影響で入試要項は大きく変更が加えられたしかも受験日1か月前。まさに青天の霹靂である。

【変更前】(会場入試)
・小論文試験(専門科目)
・TOEFL-ITP(英語)
・志願理由書とそれに基づいた口述試験(面接)
➡試験の総合計時間は約5時間半。
【変更後】(在宅入試
・小論文試験(専門科目・英語
・志願理由書とそれに基づいた口述試験(Zoom)(日本語・英語
※英語は独立した科目として扱われるのではなく、専門科目と口述試験の中に組み込まれる方式。
➡試験の総合計時間は約1時間45分。

➡入試形態が、在宅入試に変わったのである。それに伴い、当然だが入試で問われる内容も変化した。

詳細でいうと、TOEFL-ITPが全面廃止。小論文は日本語で回答する従来のスタイルに加え、150字程度の英語で回答する英作文が追加された。さらに、口述試験では英語での回答が求められることに。いーや聞いてないよと大パニック。しかし嘆いている暇があったら対策をせねばならない…!

オンライン入試で感じたこと

迎えた入試当日。PCはWordとZoom以外の全ファイルをUSBに移動させ、念のため予備のPCも用意。傍らには受験前日まで書き込んだノートと電子辞書を置き、いつもの勉強机で受験した。以下、オンライン入試で感じたことを書き留めていく。

小論文試験:入試の目的に合致していて良い

PCで小論文を作成するため、出典を明記すればネットでの情報収集は許可されていた。私はこの点は非常に評価している。というのも、大学院(=研究)で求められるものは、知識量よりむしろ知識を使って論を立てる能力であるためだ。前提知識は研究において必要ではあるものの「知識がどれだけ正確で緻密か」という点は、大学入試ほど重視されない。そのため、論を立てるための知識が不足していてもインターネット上の文献から引用できる今回の試験では、暗記ゲーになることなく、論理的思考力を純粋に問うものだったので、良いやり方だったと思う。

口述試験:「話している感覚」の希薄さ

Zoomで行われた口述試験。4人の教官の顔が画面にアップされた状態で受け答えを行った。対面であれば、教官一人一人の目を見て、反応を確認し、ゆっくり話しかけるように答えることができるのだが、スクリーン越しではそうはいかない。一人で画面に話しているような感覚に襲われた。そのため「聞こえてるよね…?」と不安になりながら喋って早口になる。

しかも4人の教官全員の顔が一度に見えるため、1人でも首をかしげているともう汗がどっと噴き出してくる。しかもやりとりは録画されているので、適当に切り抜けることはできず一言一言に慎重になった。よく問われること…志望動機と学部での研究は、どの角度から聞かれても答えられるよう訓練しよう。

私の大学院受験対策方法とアドバイス

最後に、私の大学院受験対策方法について触れておく。あくまでも参考までに。

志願理由書

①学部時代にやってきたこと、②志望動機、③大学院でやりたいこと、の流れで書いた。
まず①で、卒業論文の内容を「研究の動機」⇒「研究から得られた結果」の順に示し、
次に②で「そもそもなぜその専攻の学問に興味があるのか(自分のルーツを過去から遡る)」「未来のキャリアにおいてその学問がどのような役割を果たすと考えているのか(未来からの逆算)」を書いた。
さらに③では、専攻のパンフレットを参照し、自らの修士論文研究に必要だと思う項目を学びたい旨を伝えた。
③については、事前に志望する研究室の先生とコミュニケーションをとり、自分の研究を先生がどうサポートしてくれるのかを確認してから書くとスムーズ。

これがしっかり書けて、頭に入っていたら、面接はばっちり。

英語(TOEFL-ITP、英作文)

「アウトプットの英語」は日々努力をしておくといいかもしれない。具体的には、WritingとSpeakingである。大学院生は、研究のためのインプットとしてのReading、Listeningの力が備わっていることは大前提と考えたほうがいいかも。むしろ、研究内容を広く人に伝えるためのアウトプットスキルとして、WritingとSpeakingがより重要。

私はひたすら英作文の練習をした。英検1級の英作文対策テキストを購入し、繰り返し繰り返し英作文を書いては推敲を繰り返す。私の場合、英作文の練習で論理展開が身についてくると「SpeakingはWritingの内容を口にするだけだ」と気づき、面接の英語対策にもつながった。

筆記試験(専門科目の小論文)

行きたい専攻がもし書籍を出版していたら絶対に熟読。専攻の教授が自身の研究を紹介している場でもあるため、研究室選びの参考にもできる。また、入試要項に「キーワード」が載っている場合、その全ての項目について、「定義→具体例→メリット→デメリット→自分の考え」をまとめておくと良い。注意してほしいのは、自分の進みたい専攻・学問に関連する書籍をただ漫然と読むのは避けた方がいいということ!時間がかかってしまう。要項にキーワードが載っているならそれを使い、載っていないのであれば自分で設けてみよう。

また、他大学の内容が近い専攻の入試問題を解くなども有効。作った答案はできれば他の人に見てもらい、推敲してもらうと、自分の盲点に気付ける。

おわりに

大学入試と異なり開示されている情報が少ない大学院入試では、不安になることもたくさんあると思う。どうか、積極的に「教授とのアポイントをとる」ことをしてみてほしい。どの先生も「大学院で学びたい」との意欲がある学生とのコミュニケーションをしっかり取ってくれる。研究のプロである先生と話した方が、志願理由書の執筆もスムーズになりますし、モチベーションアップにもつながるだろう。コロナでオンラインで気軽に話を聞ける時代なので、これを活用しない手はない。

大学院入試について、私で何か力になれることがあれば、お気軽にご相談ください。⇩

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